2011年5月18日水曜日

ウド

先日、トルコ東部を旅した。トルコでは大都市イスタンブールでも、その他の場所はもちろんのこと、町のあちこちで野菜・果物等を手押し車に載せて売り歩く人々の姿を見かける。東部のヴァン(VAN)の街角で、ふっと目に入ってきたのは、日本のウドのような植物だった。思わずもの珍しげにそのウドらしき植物に目を留めていると、それを売り歩いていたお兄さんたちは、その植物の茎をポキッと折って、味見させてくれた。イスタンブールでは見かけたことがないけれど、お兄さんたちの説明曰く、山から採ってきたものだそう。IŞIKIN(トルコ語でウシュクンと発音)というものらしい。食べてみてウドの味ではないことを確認したが、酸っぱくて、瑞々しかった。家に帰って辞書でこの植物を探してみたが、載っていなかった。日本で言う、きっと山菜の枠に当てはまるのだろう。こちらで食べられている、生のアーモンドにしろ、生のクルミにしろ、季節ものは、その味よりは、それを味わうこと自体に意味があるんだろう。春を待ち遠しく思うのは皆一緒だ。